お客様インタビュー詳細
大原商店様は、豆菓子の製造を中心に手がける食品メーカーです。豆本来の風味を生かしつつ、独自の製法で仕上げる商品は長年にわたり幅広い世代に親しまれてきました。全国的にも豆菓子を専門に扱う企業は多くなく、その中で「安心・安全でおいしい商品づくり」にこだわり続ける姿勢は、取引先からも高く評価されています。伝統の味わいを守りながらも、新しい取り組みに挑戦し続ける地域密着型の企業です。
弊社は小規模事業者ではありますが、HACCPの考え方に基づいた食品衛生管理の整備は欠かせないと考えております。特に、弊社のお取引先には有名店や大手メーカーも多く、OEM製造を担う立場として「安心してお任せいただける商品づくり」を実現する責任があります。そのため、HACCPの枠組みにとどまらず、さらに上のレベルを目指した体制で商品を提供していく必要があると感じ、今回の取り組みにつながりました。
トーホービジネスサービスさんとの関わりはかなり前からであり、商品の検査については、10年以上前から依頼をしてる経緯があります。その中でJFS-B規格の取得に向けて、コンサルティング委託先を約4社の中で検討した際、それぞれの会社に対してヒアリングをさせていただきました。その中でもしっかりと取り組まれているのと、トーホービジネスサービスさんの場合はグループ内に製造部門や販売部門もあり、トータルで食品に関しての事業展開をされているので、手厚いサポートしていただけるのではないかという部分と、弊社と同じ製造者側の目線、販売者側の目線を持ち合わせている点が決め手になりました。
JFS-B規格の取得にあたっては、およそ1年を要しました。その間はHACCPチームだけでなく、全従業員を巻き込んだ取り組みとなり、食品衛生管理の重要性について従業員一人ひとりの意識が大きく高まったと感じています。特に、商品に対する考え方や「自分は何をしなければならないのか」という責任感が今まで以上に強くなったことが、最大の成果だと思います。
また、取得に向けた活動の段階から、取引先の皆さまにも「しっかりと衛生管理に取り組んでいる会社」という姿勢を評価していただけたのも大きなメリットでした。
弊社は豆菓子を主に取り扱っておりますが、全国的に見ても同業の企業は多くなく、その中でJFS-B規格の取得に取り組む企業はさらに限られているのが現状です。そのため、豆菓子という製品をどのように規格へ適合させていくかという点では、当初かなり試行錯誤がありました。
設備に関しても、従来は能率や効率を重視した設計が多く、JFS-B規格の要求事項を満たすには、温度管理や記録のあり方などを「食品衛生につながる根拠ある仕組み」として再構築する必要があり、難しさを感じる部分も少なくありませんでした。
また、従業員にとっても従来とは異なる新しい取り組みとなり、戸惑いや負担もあったかと思いますが、「会社全体で取り組む」という目標を共有することで、皆が前向きに対応してくれたのは大きな成果であり、非常に感謝しております。
もちろん、JFS-B規格を取得したことで、取引先や社外の方々から「しっかりと衛生管理に取り組んでいる会社だ」と認めていただけるのは大きなメリットです。
しかし、それ以上に大きかったのは、従業員の意識や仕事への姿勢が大きく変わったことだと感じています。全員が同じ目標に向かって取り組んだことで、会社全体が一体感を持つようになり、非常に良いきっかけになったと思っています。
| 会社名 | 株式会社大原商店 |
|---|---|
| 事業内容 | 豆菓子製造を専門とする製造メーカー |
| 創業 | 昭和7年12月(1932年) |
| 従業員数 | 15名(2023年4月現在) |
| 特徴 | 伝統的な豆菓子製造 安心・安全な食品づくり |